元アパレル販売員が洋服1000枚の断捨離に挑戦しました
家事代行歴3年。家事代行回数200回。現役のプロ家事代行で整理収納アドバイザーのpoliteliving MEIです。
静岡県富士宮市を中心に家事代行と整理収納のお手伝い。整理収納のセミナー講師をしています。
この記事では、洋服の寿命を知ることで1000枚の洋服を手放した元・販売員が洋服を手放すコツを解説します。
- 洋服が大好きで手放せない
- いつか着られる気がする
- 高い洋服はもったいない
こんな悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか?
洋服が好きだと思わず買ってしまうことが多いんですよね。
ついつい見てるだけで終わらない…。そうやって洋服が増えていくんですよね。
久しぶりに衝動買いした…
— 佐藤有希 (@iamy96496236) July 1, 2022
ちょっと自分に引いてる
お洋服衝動買いしてしまった🥲
— ほのマドモ (@Janne_ABC__yasu) November 25, 2021
私もアパレル店員だった20代の頃は、洋服がどんどん増えていきました。
私は高校卒業後、ジーンズショップで働きながら通信制大学に通っていました。
大学卒業後はバイトをしていた企業とは違う会社ですが、ジーンズショップに就職しました。
そんな洋服の販売を長くしていた私の片づけの悩みは大量のお洋服でした。
お洋服整理し始めたけど
— 糸原美波 (@minami_itohara) January 23, 2021
どれがどれかわからんくらいの
量、、、 😂
仕事柄服がたくさんいるけど
ありすぎて
部屋が服の海みたいになってる 🌊笑
明日収納BOX買いに行こう 😿
片付け綺麗に出来る人になりたい 😭💔
販売員の当時は歩くマネキンだったので、シーズン毎というか毎月毎週のように洋服を買っていました。
週に1枚。月に4~5枚。月に5枚として1年で60枚。12年で720枚。
でも当時はそれが普通で、実際にはもっと買っていました。
毎日、洋服を見ていると欲しくなる。欲しいと思っていた洋服がセールになれば迷わず買う。
セールになると着るか着ないかではなく、安いから買う。着るだろうって。
そういう感覚で買っていました。
洋服の販売をする上でシーズンの洋服を着る。お店の洋服を着ることは重要です。
着ている方がやっぱり売れるので、洋服を買って着ることも仕事のうち。
でも私の問題は洋服を手放すという考えが一切なかったので、洋服を買っても手放すことがなかったので、増える一方でした。
トータルで1500枚くらい持っていたかな。
そんな洋服をどうにかしたくて整理収納アドバイザーになり1000枚以上の洋服を断捨離しました。
今は販売員時代の6分の1くらいの洋服の量ですが、困ることはありません。
手放して後悔している洋服もありません。
私がどうやって1000枚の洋服を手放したのか。
整理収納アドバイザーになったからと言って、洋服をすぐに手放せたわけではないんです。
洋服以外は簡単に手放せましたが、一部の洋服は想い入れがありすぎて、なかなか手放すことができなかったんです。
モノの寿命。洋服の寿命を考えるようになって初めて、手放すことが苦ではなくなりました。
洋服の寿命には、下記の6つがあります。
- 素材の寿命
- 汚れやシミ/ほつれや穴
- 洗濯での劣化
- 流行おくれ
- サイズアウト
- 年齢のギャップ
それでは、詳しく洋服の寿命について解説していきますね。
洋服の寿命の判断基準①素材の寿命は3~5年
洋服の寿命は一般的に3~5年と言われています。もちろん、すべての洋服が当てはまるわけではありません。
この3~5年は素材の寿命であり、一番良い状態で着られる期間ということになります。
洋服の素材には多くの種類があり、正確に何年とは言えません。
洋服の取り扱い方法でも変わってきます。
その中でも、今回は多くの洋服に使用されている「ポリウレタン」について解説しています。
ポリウレタン素材の弱点とは
ポリウレタンは洋服の素材によく使われているので聞いたことがあると思います。
こんな風に幅広く活躍するポリウレタンですが、実は劣化のスピードがとても速いんです!
空気中の水分、熱、紫外線の影響を受けて時間と共に少しずつ分解するという避けられない弱点を持っているんです。
これを「経年劣化」と言います。
多くの方が以下のような経験しているのではないのでしょうか?
- 靴下の口の部分、つま先がヨレヨレになる
- ストレッチのジーンズが伸びてヨレヨレになる
- 合成皮革のコートの表面がひび割れる
ポリウレタン素材に限って言えば、寿命は2~3年と言われています。
この期間はあくまでも目安です。使用環境や取扱い方法で劣化のスピードは変わります。
でも実際には、2~3年以上、持ちますよね?
なぜかと言うと、ポリウレタン素材100%の洋服ではないからです。
私は洋服の表示を見てから買うようにしていますが、ポリウレタン素材100%の洋服は見たことがありません。
ポリウレタン素材100%の洋服なら劣化は速くて本当に2~3年で着られないほど劣化するでしょう。
ほとんどの洋服はポリウレタン素材だけではなく、他の素材と組み合わされています。
例えば、ジーンズは織物です。糸を織って生地を作って型通りにカットしてミシンで縫製します。
生地を織る糸は、ほとんど綿です。
綿の糸に数%のポリウレタンを混ぜることで伸縮性の高い生地ができて、ストレッチジーンズが完成します。
ポリウレタンは伸縮性に特化しているので数%で充分です。
ジーンズでも95~97%が綿で、残りの3~5%がポリウレタンやポリエステルの割合が多いです。
だから数%のポリウレタンが劣化しても綿が残っているから大丈夫なんです。
長持ちしているように見えますが、目に見えない繊維の部分は劣化しています。
何年も履いていないと劣化具合が分かりやすいと思います。
劣化は製造の時から始まっている
残念なことにポリウレタンの劣化は買った時ではなく、洋服になった時。製造された時から始まります。
スーパーのお惣菜は、買った時ではなく作られた時間から賞味期限は計算されますよね。
洋服も同じなんです。生ものではないので腐ることはありませんが、劣化は始まっているのです。
腐ることがないのでいつまでも並べて置けるんです。
ちなみに、シーズンの洋服が売れ残った場合、どうなると思いますか?
真夏に冬のコートは店頭にありません。(アウトレットや登山用品を扱っているお店、アウトドア用品を扱っているお店にはあるかもしれません。)
8月に入れば、秋物の新作は入っているので、長袖もあるかもしれませんが、厚手のジャケットやコートはほとんどないでしょう。
では、昨年の売れ残った真冬のコートはどこにあるのでしょう?
大手の会社では、メーカさんに返品できる場合もありますが、すべての商品を返品できるなんてことは、まずないでしょう。
ほとんどの会社が倉庫を持っていると思います。
シーズンが終わったら一度、商品を倉庫に集めて保管して、次シーズンになったら店頭に戻す。
だから、店頭に並んでいても1年前の商品かもしれない。ということです。
シーズンの初めにお値打ちの洋服が並んでいたら、1年前の洋服かもしれませんよ。
でも、そんなことを気にして洋服を買ったことがありますか?
ないですよね?私も知っていますが、5000円の洋服が1000円になっていたらモノが良ければ買います。
いつ製造されたのかなんて気にしません。新品であることには変わりありません。
ただ、少しだけ劣化が速いということもあるかもしれません。
だから洋服を買う時は、是非、タグを見て素材を確認してください。
最近ではタグに、素材の特徴としてポリウレタン素材を使用している旨。そのため3~5年で劣化する場合がある旨を記載していることがあります。
ポリウレタン素材の洋服は劣化するので、手放しやすくなります。
私自身、手放せなかった洋服の中でポリウレタン素材の洋服を一番最初に手放しました。
洋服の寿命の判断基準②汚れやシミ/ほつれや穴
汚れやシミ/ほつれや穴が開いた洋服は寿命と言っても過言ではありませんよね。
多くの場合、この状態の洋服は手放しやすいと言えます。
あまり悩まずに手放せるのではないでしょうか。
もし、想い入れがあって手放せない場合は、すぐにリペアに出しましょう。
汚れやシミならクリーニングに出します。ほつれや穴なら洋服の修理屋さんに出しましょう。
リペアに出せば、また着られます。
着られないままの状態で、残すのは洋服を大事にしているとは言えません。
想い入れの強い洋服は手放すのではなく大事に残す道を選びましょう。
着られなくても大事な洋服はキレイな状態で残しておきましょう。
私はジーンズが好きなので、ジーンズは破れても自分でリペアして履いていました。
今は履いていないジーンズもリペアした状態でクローゼットに入っています。
洋服の寿命の判断基準③洗濯での劣化
製造の時から洋服は劣化しているとお伝えしました。
洋服は持っているだけでも劣化するもの。「クローゼットに入れているから大丈夫」ではないのです。
ちょっと悲しいですよね。
そして着ている洋服も劣化します。
肌に触れていれば皮脂や汗がついて黄ばみの原因になります。
動くと生地同士が擦れて摩擦が起きます。毛玉や一か所だけ生地が薄くなる原因となります。
実は、洗濯でも劣化するんです。
洗濯機の中で洋服同士が擦れると摩擦が起きて劣化につながるんです。
では、洋服を長持ちさせるために洗濯の回数を減らす。
これはありでしょうか?なしでしょうか?
半分正解で、半分不正解です。
洋服についた皮脂や汗をそのままにしておくことはおススメしません。
洗濯での劣化は防げますが、黄ばむし皮脂や汗には虫が寄ってくることがあります。
だから必ず洗濯しましょう。
でもコンビニに行くのにちょっと羽織ったシャツ。通勤に着るパーカーやジャケット。
直接、肌に触れていなければ2~3日、着てから洗濯でも平気ですよね。
冬のコート何回も洗濯しますか?汚れない限り洗濯しませんよね?
冬物のコートはクリーニングに出しますよね。
だから冬のアウターは長持ちするんです。
同じように冠婚葬祭のスーツもクリーニングに出しますよね。
お家で洗えるスーツもありますが、洗濯は洗剤も違うし洗濯機のコースも違います。
素材を傷めないように最大限の配慮をしているはずです。
だからスーツも普段着より長持ちすると言えます。
何が何でも毎日、もしくは毎回洗う必要はないんです。
だから半分正解で、半分不正解なんです。
洗濯して劣化した洋服は手放す優先度としてはかなり高めになります。
「あ。これはもう劣化しているな」と思ったら手放しましょう。
洋服の寿命④流行おくれ
流行って回ってくると言われますが実際に回ってきても難しいんです。
色がその年の流行色じゃないとか。形も微妙に変わっているとか。
丈の長さが違ったり、袖の長さが違ったり、作りが微妙に違うことがあります。
何年も経っていると経年劣化して着られる状態じゃないかもしれません。
実際に着てみると古臭さを感じるかもしれません。
だから流行が回ってきても着るかどうかは別の話です。
着てみてサイズや形が自分に合っていれば、それはOKです。
でも違和感を感じた場合は、諦めましょう。
流行色は毎年決められていることを知っていますか?
流行で言えば、流行色は毎年変わります。
実シーズンの2年前にインターカラー(国際流行色委員会)という機関が流行色を決めています。
ちなみに流行色は1色だけではなく、毎年500色の中から20~30色ほど選ばれています。
具体的には、6月に2年後の春夏シーズン、12月に2年後の秋冬シーズン用の流行色を決めています。
ちょっと早いですよね。
ですが、素材選びやデザイン、試作から生産してお店に並ぶまでには時間がかかるんです!
このくらいの期間が必要なんです。
そして、流行色は必ずしも世界共通ではありません。
日本向け流行色は1年半前に決定します。日本国内向けの流行色は「日本流行色協会」が選定します。
インターカラーで決まった流行色と世間の動向などを加えて、1年半前にファッション業界に向けて流行色情報を発信しています。
こうして流行色が毎年、決まっているんです。
だから、細かいことを言えば流行を知っている人は色を見れば、流行が分かるということです。
洋服の寿命の判断基準⑤サイズアウト
悲しいかな😢よくあることです。
私自身、販売員時代より少し肥えて当時の洋服はすべて着られなくなりました。
状態は良いので痩せれば着れるんです‼️
整理収納アドバイザーになって洋服の片づけを始めてもなかなか手放せない日が続きました。
だから1年くらいは手放せない洋服が残っていました。
でも、なかなか着ることができないんですよね…。
だって、サイズが合わなくなった洋服を着こなすのは至難の技ですもん。
結局、着れる日は来ないんです‼️
いつか着る❗でも…そんな日は来ません❗
ということに気付いて。スッキリしました。
それでも、お気に入りの洋服は、手放していません。
お気に入りは手放す必要はないと思っているので、手放せるモノだけ手放します。
サイズの合わなくなった洋服は手放しましょう。
洋服の寿命の判断基準⑥年齢のギャップ
長い期間、洋服をため込むと年齢のギャップを感じることが出てきます。
もちろん何十年前の洋服を素敵に着こなしている方もたくさんいます。
年齢を重ねても体型を維持して、同じ洋服を着られるのは素晴らしいのです。
私も憧れます。
ですが、実際には難しいのではないかなと感じています。
分かりやすい例えで言えば、以下のようなことです。
- スカートの丈の長さ →どのくらい足を出すか
- トップスの袖の長さ →どのくらい腕を出すか
- トップスの丈の長さ →どのくらいお腹やお尻出すか
自信があれば出せるのですが、私は自信がなく出せません。20年前は出せましたが…。
今は似合うとも思わないので、販売員時代の洋服を着ることはありません。
今の年齢の自分に合う洋服を着ることが、自分の自信にもつながるのと思っています。
サイズや色や形を自分に合う洋服を選びましょう。
洋服を手放すことが苦手だった私が手放せるようになったポイント2選
洋服を手放すことが苦手だった私の洋服を手放すポイントは2つです。
- 自分ルールを見つける
- 悩んだら手放さない
片づけに重要なポイントは、モノを減らすこと。そして、モノを減らすコツは手放すルールを決めることです。
自分ルール。いい響きですが、決めるのは意外と難しいんですよね。
目安がないんです。基準もないので悩むと思います。
私の手放すルールは、こちらです。
ルールを明確に決めているモノは洋服と靴くらいですね。
洋服と靴以外はそこまで悩まずに手放すことができるんですね。
洋服になると、どうしても手放せなくなってしまうんです。
不思議ですね。きっと誰にでも手放せないモノはあると思います。
そういう想い入れの強いモノは、無理する必要はないんです。
私の洋服の手放すルールは3年。3年着なかった洋服は手放すことを考えます。
ポリウレタン素材の寿命を考えた時に、素材を大事にしたいと思ったので3年です。
「1年着なかった洋服は手放す」整理収納アドバイザーの間では、こんな風に言われます。
雑誌やテレビに出るアドバイザーさんが言っているのを聞いたことがあるかもしれません。
1年…というのが常識のように考えられている気がします。
私も挑戦しましたが、私にとって1年は微妙なんです。
何となくしっくりこなくてモヤモヤしていたんです。
考え始めるとキリがないので、私は3年。そう決めました。
だからと言って必ず3年ではなく、目安にしています。
あまりきっちりし過ぎると苦しくなるのでほどほどを目指しています。
自分ルールは、ほどよく納得できるルールにしましょう。
まとめ:手放すことを悩む洋服は残す
私が大事にしているのは無理はしないことです。
悩むということは手放す準備ができていないということ。
そんな風に悩んだモノを手放すと後悔することがあります。
これは洋服に限らず、他のモノでも自分の想い入れのあるモノは、後悔のないようにしたいですね。
趣味のモノや学生時代の思い出のモノ。子供のモノ。両親のモノ。
色々あると思いますが、悩んだら残しておきましょう。
全部を残すのではなく、本当に悩んだモノを残しましょう。
10個を9個にするだけでもいいのです。少しずつ手放すことで自分の心の整理もできるのです。
モノを手放す心の準備ができたら自然に手放せる時がきます。
だから悩んだモノは残しましょう。
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