整理収納アドバイザーの資格を取ったのに仕事はゼロだった
「資格を取れば、誰かにお願いされる」
私は、何の根拠もなくそう思ってたから楽観的だと思う。
けれど現実はそんなに甘くなかった。後から思い知った。
「このままじゃ“資格を持ってる人”で終わる」
そう思ったとき、私は“家事代行”という選択をした。
正直、最初は少し遠回りに感じたけど、今ははっきり言える。
あのとき家事代行という道を選んだからこそ“仕事として続く形”が見えた。
この記事では
・整理収納アドバイザーの資格を取ったのに仕事にならなかった話
・家事代行を選んだ理由
・時給1,000円の現場から、くらしのマーケットに登録するまで
・「完璧じゃなくても動く」と決めた日のこと
きれいごとなしで書いています。
同じように「片付けを仕事にしたい」と思っている人に少しでもヒントになれば嬉しいです。
家事代行という選択
待てど暮らせど仕事がこない!
ここで初めてどうすればいいんだろう?と思った。
整理収納アドバイザーの資格を取ることが、ゴールだったのかもしれない。
資格を取れば、仕事はあると思ってた。
でも本当に仕事はなかった。
そこで色々と調べて家事代行に行き着いた。
家事代行のマッチングの会社に直接メールを送った。全国展開している5社くらいにメールをしたと思う。
整理収納の知識を活かせる場所を探していた。
でも返ってきたのは「対象地域外です。拡大して対象地域になる際は、よろしくお願いいたします」という一言だけだった。
あっさりと私の家事代行の道が閉じた。
約束と違った現場
次に、同じ地域で個人事業主として家事代行をしている人に連絡した。
でも返信が来たのは1ヶ月後。連絡が遅くなったことに対しての言葉は一切なかったけど、当時の私には他に選択肢がなかったから、返信が来ただけで嬉しかった。
実際に働き始めると最初に聞いていた話と違うことも多かった。
初めての現場で1人にされた日もある。
委託料が予定通りにもらえないこともあった。
時給は1,000円。
今の時代は最低時給も上がってるから、この金額はないと思う。
当時の私は「これって普通なのかな」と思いながらも何も言えなかった。
でも1年続けて、ようやく気づいた。
「この働き方を、この先ずっと続けたいわけじゃない」ということに。
それでも家事代行の現場に入った経験は、今思えば大きかった。
片付けだけじゃなく、実際のお客様の暮らしを見ることができた。
現場を知らないまま「整理収納アドバイザー」と名乗ることが私には怖かったから。
そして私は、少しずつ「自分でやってみたい」と思うようになった。
完璧じゃなくても動くことを決めた日
父が亡くなって4か月。何となく日常を過ごしてた。
本当は「完璧な準備」をしてから動きたいと思ってた。
でもそんな日は来ないと思った。
私がくらしのマーケットを登録したのは父の誕生日だった。
何となく10月に入って、父の誕生日を意識した。
何のきっかけかわからないけれど、ふと「なんで立ち止まってる?」
そんな風に思った瞬間があった。
見えないものは信じないけれど、この時は「お父さんが立ち止まるな。もう歩けるだろ」って、背中を押してくれた気がした。
だから「完璧じゃなくてもいいから動く」そう決めたのが父の誕生日。
自分の単価をつけた日
すぐに「独立しよう」と動けたわけじゃない。
ちょうどその頃、2020年でコロナ禍に入った。
父の闘病もあって「今は動けない」と思うことが増えていった。
何かを始めたい気持ちはあるのに、頭も気持ちも追いつかなかった。
でも2022年の秋、ようやく少しだけ前を向けるようになった。
「そろそろ自分でやろう」そう思って、2022年10月、くらしのマーケットに登録した。
最初につけた価格は1時間5,500円。
あきらめた日
実は、くらしのマーケットの前にキッズラインにも登録しようと思ったことがある。キッズラインは地域は関係なかった。
でも当時はコロナ禍で研修がオンラインだった。
自分が掃除している様子を、講師の方に見てもらう形式だったけれど、
家族の許可が取れなかった。
結局、その時は断念した。
父が闘病中の実家も頼ることはできなかった。
何かを始めたい気持ちはあるのに、現実は思うように進まなかった。
経験が必要だった
2022年10月、くらしのマーケットに登録したけど、流れに沿って登録しただけで “経験が必要”だということをちゃんと分かっていなかった。
登録後、電話での審査があった。
「実際に作業したことはありますか?」
そう聞かれて、家事代行の現場経験を話した。
あの時、家事代行をしていて本当に良かったと思った。
もし現場経験がなかったら、私は何も答えられなかったと思う。
正直に「やったことない」と言ったら、登録はできないとあとから知人に聞いた。
3週間、誰も来なかった
整理収納アドバイザーの資格もある。経験も少し積んだ。
だから正直「依頼は来る」と思っていた。
でも現実は違った。
1週間経っても、2週間経っても、予約は入らなかった。
予約ゼロのカレンダーを毎日、何度も見ていた。3週間、誰も来なかった。
「高すぎたのかな」
「そもそも需要がないのかな」
不安しかなかった。
悩んだ末、勇気を出して私は価格を3,300円まで下げた。
怖かった。
それでも、まずは実績を作るしかないと思った。
以前モニターをした知人にもお願いして、口コミを書いてもらった。
口コミが一番、大きかった。
初めてのお客様は初めてのリピーター様
そして2日後、初めて予約が入った。その時のことを今でも覚えている。
私は最初から上手くいっていたわけじゃない。
最初から予約が入ったわけでもない。予約ゼロの日も3週間あった。
値下げして落ち込んだ日もある。
それでも4年間続けてきて、少しずつ分かってきたことがある。
初めて予約が入った日。正直、かなり緊張していた。
「もし失敗したらどうしよう」
「また予約が入らなかったらどうしよう」
そんなことばかり考えていた。
でも、終わる前に「次はいつ来てもらえますか?」
と言ってもらえた。その言葉が本当に嬉しかった。
あの日“片付けを仕事にしていけるかもしれない”と初めて思えた気がする。
以前「この人にお願いしたい」と思われた理由という記事にも書いたけれど私は技術より先に「安心感」が大事だと思っている。
だからリピートしてもらえるのだと今なら分かる。
リピートしてくださるお客様は「私」がいいと言ってくださる。
少し遠方のお客様に「MEIさんに来てもらったら、他の人に来てもらうのはなんか怖い。こんなにお願いできて言えるのMEIさんだから」と言われたことがある。
これほど嬉しい言葉はない。私は安くないと思う。
それでも「私」が良いと仰ってくださるお客様がいる。
これが私の道だと思う。
大事にしてることが仕事を増やした
私が一番、最初に大事にしてることは、初動のメッセージ。
作業前のメッセージをすごく大事にしている。
お問い合わせでもご予約でも、まずはメッセージが来たら内容を確認して、出来るだけ早く返信する。
予約が来ても内容によっては、確認しないと確定はしない。
お家に行く前のやり取りで、ある程度「この人にお願いしたい」が決まる気がしているから。
分からないことは正直に伝える。無理なことは無理と言う。
とにかく誠実でいることを今も意識している。
ミスをしたり物を壊したら、まず謝罪。それから報告。
状況説明しかしない。言い訳は一切しない。
そして原因を考えて、次からは同じミスをしないことをお伝えする。
私も失敗はしてきた。でも誠実に対応すれば何も怖くない。
物を壊すのは怖いけど、これからもないとは言えない。
だけど、私は素直に誠実に対応することだけを心掛ける。
そうすることでお客様の信頼もできてきたと思う。
だから、信頼を重ねて仕事を増やすことができた。
誠実であること。これが仕事を増やすことに繋がる道だと確信してる。
言葉では簡単に聞こえる。でも実際は迷う時も多い。
それでも常にお客様目線を忘れないことを意識してる。
口コミはお願いしない
くらしのマーケットは口コミが大事。
それでも私は「書いてください」とお願いしたことがない。
なぜか?お願いするのがとても苦手だから。
でも丁寧に向き合うとお客様は自然と書いてくださる。
それが本当にありがたかった。
おかげで今は115件の口コミ。評価4.97をもらえている。
3年半で回数は900回を超えてる。
お願いするスタンスを取ったらもっと口コミはもらえたかもしれない。
それでも私はお願いしなかった。
単価を上げた
最初は3,300円だった単価も少しずつ上げていった。
3,500円。
3,960円。
そして4,400円。
※くらしのマーケットは家事代行の中に掃除/整理収納/買物代行/料理が入っていたので、4,400円にしたが、2026年4月から別カテゴリーになったので、1時間3900円に調整
段階的に上げていった。でも値上げするたびに怖かった。
「また予約ゼロになるかもしれない」毎回そう思っていた。
でも、この仕事は移動も多い。体力も使う。
続けるためには、自分を安売りしすぎないことも必要だった。
今でも私はパートを続けている。
月に12日くらい。午前は家事代行、午後から夜までパートの日もある。
休みが少ない月もある。
家事代行で平均月20万くらいの稼ぎがある。パートのお給料よりも良い。
月20万と聞くと順調に見えるかもしれないけど現実は、そんなに綺麗じゃない。
パートを辞めれば、その分、家事代行に回せるかもしれない。
でもパートは社会保険に入って、それなりに手厚い待遇がある。
家事代行だけにする勇気がない。
それでも不安を抱えたまま、パートを辞めるよりは生活を守る方を取る。
今は、これが私の中の正解。
本当に好きな仕事だけで自信を持って、生きられるようになるのはもう少し先になる。
値切られたこともある
定期契約で値切られたこともある。
「これ以上は無理です」と思う金額まで下げたこともあった。
直接、値切られたら私は性格上、下げる人間。
だから限界まで下げた。私を気に入ってくれたお客様だったから…。
でも“そういうお客様は業者を自分の都合よく使いたい”のだと実感した。
要望が増え続けて、最終的にはお断りした。
あの時「続けるためには、自分を守ることも必要なんだ」
と初めて思った。
とても勉強になったし、自分の引き際も分かった。
お客様が最初に私を選んでくれるけど、私もお客様を選んで良いと思った。
カウンセリングできる共感力がある私
私は片付けの問題は、お家を見ればある程度、分かる。
お客様に聞かなくてもお家の中のモノの配置で分かる。
もちろん経験もあると思う。だけどそれだけじゃ足りない。
何より重要なのは、お客様の心を読むこと。
心なんて読めない。だけどお話を聞くことができる。
ヒアリングが大事ってよく言うけど、これは本当。
この部分をしっかりできないと何も変わらない。
・何に困っているのか。
・どこで迷い悩んでいるのか。
・片付けられない背景は?
この辺りを意識すると良い。聞き出すより促す感じで話を引き出す。
話の聞き方は学べばいい。
お客様が自然と話しやすくする雰囲気づくりはとても大事。
とにかく話を聞く。聞けば片付けの方法もアプローチも変わる。
きっと経験が少ないと分からないと思う。
でも作業より話を聞くことが大事。
お家を片付けてあげる!ではない。それはただの傲慢。
整理収納アドバイザーは片付けてあげる人ではなく。お客様が自分の暮らしを整えるためのアドバイスをする人。だと私は考えてる。
私は共感力が高くて、正直、意識しなくても分かる。
お客様の表情や声のトーンや言葉でお客様が何に悩んで、何をしたいのか分かる。
お客様に共感することでお家の状態から見えてくることが多い。
たまにカウンセリングに近い時がある。
話を深く聞くことでお客様の表情が変わる。悩みが分かる。
悩みが分かると解決策が出てくる。悩みが分かると根本の問題が見えるから解決策を出すことができる。
整理収納アドバイザーの資格は、本当に仕事になるのか?
今は気にしていないけれど資格を取得しても、経験がないと意味がない。
これはどんな仕事にも言える。
資格があっても経験がなければ、資格だけが独り歩きしてるようなもの。
だから経験は何物にも代え難い。
ただ片付けだけで仕事として食べていけるかどうかは別だ。
私は家事代行という道を見つけたから、仕事の幅も広がった。
くらしのマーケットを4年間続けて分かった「選ばれる人」の共通点
誰もが家事代行をできると思ってない。適正はあると思う。
・お客様のお家に上がれる度胸がある人
・お客様に笑顔で話せる人
・お客様のお家のトイレ掃除をできる人
・納得できなくてもお客様を不快にさせたら言い訳せず謝罪できる人
・見なかった振りができる人
他にも色々あるけど、私の中で大事なことはこんなところ。
技術は大事。
それよりもお客様との信頼関係を築けることが大事だと思う。
信頼関係を築いて誠実に向き合っていくことが何より大事。
お客様の納得できなことも言えることが大事。
お客様に我慢させてはいけない。
お客様が気になることを言えるくらいの信頼関係を作ること。
信頼関係を作るためには“安心感”が大事だと思っている。
だから、たくさん笑う。話しかける。お客様が緊張しない空気を作る。
「この人なら話せる」
そう思ってもらえることを一番大事にする。
私はずっと接客業。これも良かったと思う。
笑顔の作り方。話かけ方を両方持ってた。
第一印象で好印象を与えるコツを分かってた。
見た目が9割。見た目は美人とかではなくて雰囲気。
服装や清潔感があっての雰囲気。
私はそれを持ってる。私の武器かもしれない。
技術よりお客様を見れる人が選ばれる人になる。
月20万までいった時に逆に苦しかったこと
月20万までいった時の本音
初めて月収20万の売り上げを出したのは2023年7月。
なぜか依頼が急増した。
ありがたいことに急に仕事が増えた時期だった。
でも現実はそんなに綺麗じゃない。
私は今でもパートをしている。月に12日くらい。87時間。
午前は家事代行。
午後から夜までパートの日もある。休みが少ない月もある。
嬉しかったけど苦しかった。
維持できるか分からないから。たまたま偶然、依頼が急増しただけ。
実際にそうだった。
安定して20万を超えたのはこの1年くらいだと思う。
今はある程度、安定して20万を少し超える。
パートをしてる私にとっては順調な金額だと思う。
でもやっぱり不安は消えない。
ぎりぎりまで予約が少なかったりする。
維持したい!そう焦る気持ちもあった。
なんで依頼が入らないんだろう?
本当にしんどい時もある。今もあまり変わらない。
それでもこの仕事は私の天職だと確信してる。
私からこの仕事を取ったら何も残らないと思う。
だから続ける。いつか1本にしたい。
最後に
整理収納アドバイザーの資格を取った時、私は資格があれば仕事になると思っていた。
でも実際は、動かないと何も始まらなかった。
怖かったし遠回りもたくさんした。
それでも、家事代行の現場に入ったことで、私は初めて「お客様の暮らし」
を見ることができた。
お客様をの暮らしを見る。お友達も見ない部分に立ち入る。
プライベートゾーンに入り込む。
こんな仕事は他にはないと思う。
そこまで深く入るからこそ、お客様の変化に気づくことができる。
体調が分かることもある。
私は「そこまで見える」だから選ばれるのだと思う。
これからも「痒いところに手が届くサービス」を目指していきたい。
安心してご利用いただけるサポートを目指す。
もし今、資格を取ったのに動けない人がいるなら、本当に完璧じゃなくても大丈夫。
まずは動いてみること。
私は、あの時動いたことで、今の仕事につながったと思っている。
怖がらずに動いてほしい。
きっと素敵な世界が広がってる。


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